猫好きの方に朗報!スカル アンド ボーンズは、猫と一緒に船旅ができるゲームです!
猫に興味がない人にとっては、どうでもいい情報だと思いますが猫が好きな私は、この点を強調せずにはいられません。猫に重きを置いたレビューになってしまいますが
何卒ご了承ください。
それにしても、なぜUBIソフトはスカル アンド ボーンズに登場する猫を、もっと激しくアピールしないのでしょう?
それをやれば猫好きゲーマーたちが大喜びで飛びついてくるはずなのに勿体ない!
私自身、実際にゲームをやりはじめるまで猫と一緒に冒険できるなんて知りませんでした。
普通に『海賊が主人公のゲーム』をやるつもりでスカル アンド ボーンズを購入しましたが、ゲームを開始して船のカスタマイズをするために何気なく『船の管理画面』を開くと、『ペット』という項目があり、そこにキツネザルと猫がいてビックリ!
嬉しいサプライズです!
キツネザルはゲーム内の通常通貨(シルバー)で購入できましたが、猫はスペイン銀貨という謎めいたコインが必要で、すぐにゲットすることはできません。スペイン銀貨の入手方法をネットで調べると、どうやらメインクエストを進めて『舵輪』というミッションを解放する必要があるようです。
一刻も早く猫をゲットしたい私は船の強化そっちのけで、ひたすらメインクエストを進めました。
そして速攻で舵輪ミッションを解放!
舵輪のアジトがある酒場『ル・ポン・ムエ』に意気揚々と向かいました。
この猫と一緒に船旅ができたら、どんなに素敵だろう!
想像しただけで夢見心地!
猫を手に入れるためには舵輪クエストのクリア報酬であるスペイン銀貨を集める必要があるようです。
それからの私にとって最大の目標は大海賊になることでもなく、船を強化することでもなく、
『猫を船に迎え入れる』という一点に絞られました!
船や武器の強化をある程度進めてから舵輪ミッションに手を出すのが、まともな人間のやり方だと思いますが、私は色々なことをすっ飛ばしてひたすら舵輪の運搬クエをやりまくりました。
船に怪しげな荷物を積んで目的地に届けるのが舵輪クエストです。
要するに運び屋。
運搬を開始すると『流れ者』という敵対勢力が必ず襲い掛かってくるので一瞬も油断できません。
船と武器をほとんど強化していないので交戦してもまず勝ち目はなく、ひたすら逃げまくります。
逃げ回りながら荷物を目的地に届けます。
命懸けの任務を何度も遂行し、ついに必要な額のスペイン銀貨をゲット!
猫を船に迎え入れることができました!
航海中は、いつでも自由に視点を変更することが可能。
視点をいろいろ変えることによって本当に船に乗っているような臨場感が味わえます。
もっとも迫力があるのは、やはり一人称視点。
自分が舵輪を操作して船を操っているような気分になれます。
猫の様子を見ることができる唯一の視点でもあるため、個人的には一番好きな視点です。
フォトモードにすると一人称視点で自由に甲板を歩き回ることも可能。
実際にキャラを動かして移動できるわけではありませんが、フォトモードにすると場所の移動、拡大、縮小が自由自在なので疑似的に甲板を歩き回ることができます。
一人称視点にすれば、いつでも猫とアイコンタクトをとれるので本当に猫と一緒に船旅をしている気分になれます。
猫は特に何かをしてくれるわけではありません。
ただ、そこにいるだけです。
でも猫が好きな人にとって猫は、ただそこにいるだけで嬉しい存在。
魅力的なのは猫だけではありません。
街にいる店主たちも味のある人が多く、会話が楽しいです。
イワシ野郎とはなにか?
言葉の意味はよくわかりませんが侮られていることは間違いなさそうです。
最初は複雑な気分になりましたが、胸に手を当ててよく考えてみると自分はどちらかといえば間違いなく駄目人間であり、海賊としてもまだまだ未熟なのだから『イワシ野郎』呼ばわりされても仕方がないなぁ~と思えてきます。
そして徐々に『イワシ野郎』というあだ名は自分に相応しい気がして、むしろ愛着を覚えるようになってきます。
海賊の浪漫!美しい大海原!血湧き肉躍る海戦!そして猫!
ワクワクする要素がてんこ盛りのゲームですが、
最高に面白いゲームか?と問われると素直に「最高だ!」と答えることはできません。
ゲームを開始したばかりの頃は三人乗りの小型船しか操作することができず、やれることも少ないので全然おもしろくありません。第一印象は、かなり悪いです。ただし、二つ目の船を作ったり、猫を船に乗せたり、武器を強化したりするとだんだん面白くなり、三つ目、四つ目の船を作る頃になると最高に面白くなってきます。
ところが、その面白さの絶頂で、いきなりメインクエストが終了してしまいます。
そろそろ中盤かな?と思っていたら、すでにエンドコンテンツに突入していたという驚愕の展開。
残っているのは、それほど面白くない工場の運営とサイドクエストだけ。
「あとは各々、勝手にやってください」という感じ。
投げっぱなしジャーマンを喰らったような驚き!
圧倒的にボリューム不足です。
そもそも当然ストーリーモードがあると思っていました。
海賊として生きる喜びと苦悩をじっくり描いた濃厚なストーリーを期待していました。
それが無い!
メインクエストがストーリーモード的なものかと思いきやメインクエストは、ほとんど『お使いクエスト』。
ストーリー性は、あまり感じられません。
しかもすぐ終わってしまいます。
なんだか騙された気分。
ゲームを開始する前は「どうしてオンライン専用なんだろう?」と疑問を感じましたが今はその理由がはっきりわかります。ストーリーモードがないのでオンライン専用にしなかったら、すぐにやることがなくなってしまいます。
私はこのゲームを予約して7,555円で購入しましたが、とても値段に見合ったゲームとは思えません。
雰囲気としては無料のオンラインゲームという感じ。無料のオンラインゲームだとしたら素晴らしい内容だと思いますが七千円台のゲームとしては納得のいかない内容です。
『アサシンクリードⅣブラックフラッグ』という海賊ゲームが大好きだったので、あれのパワーアップ版を期待していましたがパワーアップどころか劣化しています。『ブラックフラッグ』は剣での白兵戦が可能でしたがスカル アンド ボーンズの船長は剣もピストルも使えません。素手の攻撃もできません。船からおりると戦闘力ゼロです。
そんなわけで戦闘は船を使用した海戦のみ。
不満点は他にもいろいろあります。
ソロで戦う場合、一対多の戦闘になることが多く、船の戦闘力が低い序盤は苦戦を強いられます。
オンライン専用のため、他のプレイヤーと一緒に遊ぶことを前提に作られているような気がします。
無人島に上陸できないところも物足りない。
『海の冒険』といえば即、無人島の探検を連想しますが、このゲームは無人島に上陸できません。
上陸できる場所は人が住んでいる停泊地のみ。
さらに、どの停泊地も見た目こそ違えど、構造はほぼ同じ。
探索の楽しさがありません。
不満だらけのゲームですが、買ったことを後悔しているのかというと実はそうでもありません。
好き嫌いがはっきり分かれるゲームだと思いますが個人的には結構たのしめました。
(トロフィーもコンプリートしました)
序盤は一対多の戦いに苦戦しますが、強い船や武器を作れば問題なく戦えるようになります。
そうなると海戦が俄然おもしろくなります。
プレイヤーキルや迷惑行為を仕掛けてくるプレイヤーも皆無なので安心して遊べます。
(初期設定だとプレイヤーキルはできません)
ソロで戦っていると、たまたま近くを通りかかった他のプレイヤーが加勢してくれることもあり、心が『ほっこり』します。みなさんとても紳士的。プレイヤーは全員海賊という設定なのに実際に荒っぽい人は一人もいないので何だか笑ってしまいます。
「そんなヌルい海賊ゲームは物足りん!」と言う人がいるかもしれませんが安心してください。
イベントクエではPvPもあり、それをやればドキドキハラハラの仁義なき戦いが繰り広げられます。
海賊のコスプレをした人たちが集まって、みんなで海賊ごっこをしているような楽しさがあります。
フレンドと一緒に遊ぶとソロプレイとは全く違う楽しさも味わえます。
個人的には船に乗って一人でノンビリ航海しているだけでも結構たのしめたので総合評価は少し甘めの★4です。
猫好きの人にとっては、たまらないゲームです。
ただし、念のため言っておきますが猫に過度な期待をしてはいけません。
猫はただ、そこにいるだけです。
何度も言いますが本当に、そこにいるだけなんです。
特別なことは何もしてくれません。
フォトモードにすれば猫に接近できますが通常の一人称視点では小さく表示されるだけ。
基本的に猫とプレイヤーとの間に深い関係性はありません。
猫ともっと親密になるためには、ある程度、想像力が必要です。
猫と一緒にいろいろな景色を眺め、いくつもの荒波を共に乗り越え、心の中で言葉を交わしあっているうちに自分と猫の間に『炎の友情』が芽生えてきます(あくまで妄想です)。そして猫との船旅が一段と輝きを増していきます。
でも、そういったものは、お膳立てされているわけではなく自分の脳内で作り出されるものなので猫に対して期待が高すぎるとがっかりします。これから購入する方はその点をご留意ください。
最後に私がスカル アンド ボーンズ(いまさらですが以下スカボンと略します)をプレイして戸惑った点や苦労した点について書いておきます。これからプレイする方の参考になれば幸いです。
まずゲームを開始して最初に戸惑ったのはダッシュボタンが無いこと。
ほとんどのゲームにはキャラクターをダッシュさせるためのボタンがありますがスカボンにはそれがありません。
Lレバーを少し倒すとゆっくり歩き、最大まで倒すと全速力になるという仕様です。
慣れないうちはモッサリした動きに物足りなさを感じますが、これがイワシ野郎の全速力です。
やっているうちに慣れるので安心してください。
次に戸惑ったのは『工場の乗っ取り』。
舵輪ミッションを進めていくと『争奪戦』というものに参加できるようになりますが、最初はこれの勝利条件がさっぱりわかりませんでした。PvPと表示されるので、てっきりプレイヤー同士の一対一の戦いだと思いましたがCPUの敵船も大量に出現して、どれを攻撃対象にすればいいのかわからない。
何度かプレイしてようやく理解しましたが、『工場の乗っ取り』は基本的には次々と出現するCPU船を攻撃していればOKです。CPU船を撃破するとポイントが加算されます。他のプレイヤーよりも多くCPU船を沈めれば『工場の乗っ取り』に成功します。
ただし『争奪戦』の場合、プレイヤー同士の攻撃も有効になる為、相手を攻撃して邪魔することもできます。
参加者が自分一人の場合は本当にただひたすらCPU船だけ沈めていれば大丈夫。
エリア内に留まっていればCPU船から逃げ回っているだけでもポイントが加算されます。
そういうシステムなので、むしろ参加者が自分一人だけの『争奪戦』をやった方がラクです。
トロフィーについても少し書いておきます。
スカボンは比較的トロコンが簡単なゲームです。
普通にプレイしているだけで80%くらいのトロフィーを取得できます。
残りのトロフィーが、ちょっと面倒だったり意地悪だったりするので、それを取得する方法を紹介します。
まずは『長き航海の果てに』というトロフィーについて。
これはサント・アンで演奏家の曲に合わせてエモートの踊りをすればゲットできるトロフィーです。
簡単そうに見えて、演奏家を見つけるのが意外と難しい。
『分け合うことは気遣うこと』というトロフィーも取得するのに手間取りました。
これは3人のプレイヤーとアイテムのやり取りをすればゲットできるというものです。
おそらく相手にアイテムを渡すだけでも大丈夫。
まずはアイテムの渡し方を説明します。
他のプレイヤーが操作するキャラに向かって△ボタン長押しでインタラクトします。
そして取引リクエストを送ればOK。
相手が応じてくれたらアイテムのやり取りができます。
フレンドがいれば問題なくゲットできるトロフィーですがスカボンをプレイしているフレンドがいない場合は手こずるはず。私もスカボンをプレイしていたフレンドは一人だけだったので残りの二人については苦労しました。最初は見かけた相手に片っ端からインタラクトして無言で取引リクエストを送っていましたが、そのやり方だと誰も取引に応じてくれません。
自分の身に置き換えて考えてみると、私だっていきなり無言で取引リクエストが送られてきたら戸惑います。
「え?何?やだ~。なんかこわい……。拒否しよう」と思います。
相手を怯えさせてはいけません。
そもそも私はテキストチャットが好きなのだから、こんな時こそ全体チャットで堂々と発言するチャンスです。
「トロフィーをゲットしたいので、どなたかアイテムを受け取ってくれませんか?」
そう発言してから改めて近くにいたプレイヤーに取引リクエストを送ると二人連続で、すんなり取引に応じてくれました。やはりコミュニケーションは大切ですね。
(発売されてからしばらくの間はテキストチャットができない不具合が発生していましたが途中からできるようになりました)
お次は『ハリネズミ』というトロフィー。
これは敵船を槍で100回攻撃するとゲットできます。
ほとんど『罰ゲーム』みたいなトロフィーです。
高レベルの武装船に槍など投げようものなら間違いなくボコボコにされます。
狙う相手をしっかりと見極める必要があります。
サント・アン付近にいるレベル1の商船を相手にすれば比較的安全に戦うことができます。
槍をマックスまで強化していれば槍だけで簡単に商船を撃沈することも可能。
ただし、援軍が駆けつけるとやはりボコボコにされるので油断は禁物です。
危なくなったら即、逃げましょう。
お次は『はやりの海賊』というトロフィー。
槍を使って塔に3000ダメージを与えるという狂ったミッションです。
槍をマックスまで強化した状態でも塔を破壊するのは不可能。
有効な戦術はヒット&アウェイです。
できるだけ寂れた場所にある孤立した塔を狙って槍を投げます。
そして全速力で逃げます。
その場に留まっていると確実にボコボコにされます。
相手の怒りが治まったら再び近づいて槍を投げます。
地道にそれを繰り返せば、そのうち3000ダメージになります。
お次は『Skull & Jute』というトロフィー。
これはジュートという繊維素材を10,000個収集せよという無茶苦茶なミッション。
ジュートはゲーム内でそれほど必要になる素材ではありません。
100個もあれば十分です。
それを1万個も集めろとは一体どういう了見か?
おそらく、みんなこのトロフィーが最後まで残ると思います。
これを達成した時点でトロコンになるはず。
面倒くさいからトロコンは諦めようかと思いましたが、試しに少し集めてみると意外と簡単に集まることがわかりました。
サント・アンから出航して北上するとジュートが生えている場所があります。
全体マップの素材マークをチェックすれば簡単に場所を特定できます。
地図上ではジュートのマークが一つしかない場所でも現地に行くと複数のジュートが生えています。
刈り取ってしばらくすると再びジュートが生えてくるのでジュートを刈り尽くした後、別のサーバーに移動する必要もありません。ジュートを刈りながら北上して再び戻ってくる頃にはジュートが復活しています。それを何度か繰り返せば船一杯のジュートを入手できます。一日に何回かこの作業をすれば数日でトロフィーをゲットできます。
スカボンはシーズン制になっているようなので、ひょっとしたら、この先、面白い新要素が追加されるのではないかと淡い期待を抱いています。
価格が物凄い勢いで下がっているので、これから買う方は値段相応の楽しさを得られるはず。
私は7,555円で購入したので少し不満がありますが、仮に3,000円台で購入していたら間違いなく★5をつけていたと思います。
評価