『EA SPORTS UFC5』レビュー&感想。至高のブルース・リー ゲーム!

EAスポーツUFC5
目次

ゲームの世界で蘇った最高のブルース・リー!

最初に断っておきますが『EAスポーツUFC5』はブルース・リーが主役のゲームではありません。
むしろブルース・リーはオマケのような存在です。
ゲームのタイトルが示すように、あくまでこれはUFCという総合格闘技のゲームです。
そもそもUFCとは何か?
ざっくり説明すると、あらゆる格闘技の使い手たちが世界中から集まり、誰が一番強いかを決める大会です。
ブルース・リーはジークンドーの使い手として参加しているファイターの一人にすぎません。
というか、そもそもブルース・リーは通常版のゲームを買っただけでは登場しません。
スタンダードエディションよりも値段が高いデラックス エディションを買うとオマケとしてついてきます。(スタンダードエディションを買っても追加コンテンツで別途購入すれば使用できるようになります)
つまり、普通に考えたらブルース・リーは脇役で『至高のブルース・リー ゲーム!』などと書くと語弊があります。
「いいかげんなことを言うな!」と、叱られてしまうかもしれません。
でも、ブルース・リーに脳天をヤられている人間(私だ)がこのゲームをプレイすると、もうブルース・リーしか眼中になく、ひたすらブルース・リーだけを操作することになり、そうなると
「これこそブルース・リー ゲームの最高峰だ!」と言わざるを得ません。
とにかくゲームに登場するブルース・リーがリアル!

EAスポーツUFC5
まるで本人!ゲームの世界に降臨したブルース・リー!

格闘技ファンに根強い人気を持つブルース・リー。
当然、格闘ゲームにはブルース・リーをモデルにしたファイターが数多く登場します。
有名なところでは鉄拳シリーズのマーシャル・ロウやフォレスト・ロウ。
ストリートファイターシリーズのフェイロン。
ワールドヒーローズのドラゴンなど。
ブルース・リーが大好きな私は当然この人たちをお気に入りキャラとして使用してきました。
でもブルース・リーが好きだからこそ納得のいかない部分が多々ありました。
筋肉のつきかたがブルース・リーと全然違う。
髪型がオカシイ。
声がヘンだ。
顔が全然似ていない。
ブルース・リーは、こんなワザを使わない。
ヒゲが無い方がいい等々。
ブルース・リーが好きなので似たキャラがいるとどうしても使ってしまいますが常に『これじゃない』感があり、使いたいけど使うとストレスを感じる。でも使ってしまう、というジレンマに陥っていました。
ところがEAスポーツUFC5に登場するブルース・リーはブルース・リーそのもの。
筋肉のつきかたやアクションも、まさにブルース・リー。

求めていたのはコレだよ!!

このゲームは階級ごとに登場する選手が決まっています。
ブルース・リーが登場する階級はバンタム級、フェザー級、ライト級、ウェルター級の4階級。
実際のブルース・リーの体重はバンタム級ですがゲームの中でもバンタム級のブルース・リーが最も本物のブルース・リーに似ています。でも、他の階級のブルース・リーも不自然な筋肉のつきかたではなく、ブルース・リーらしい筋肉のつきかたをしています。
特筆すべき点は、階級ごとにブルース・リーのコスチュームが変わるところ。
バンタム級のブルース・リーは、いかにもUFCファイターが着用しそうなピッチリとしたファイトショーツ姿。

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実際に、もしブルース・リーがUFCに参戦したら、こういう格好で登場するはず。リアリティーがあって良い!

フェザー級は白いタンクトップに黒いカンフーパンツという、いかにもブルース・リーらしい服装。

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これもイイ!

そして最高に素晴らしいのがライト級のブルース・リーです!
不朽の名作『燃えよドラゴン』でおなじみの神々しい姿!

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上半身には鉤爪でつけられた生々しい傷跡があります!
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このブルース・リーを操作できるだけで『EAスポーツUFC5』を買う価値があるッッ!

ウェルター級は『死亡遊戯』の黄色いトラックスーツという粋な計らい。
ファンにはたまりませんね!

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一見ダサいトラックスーツ。ブルース・リーが着ているとなぜかカッコよく見えてくるから不思議。

試合会場のシチュエーションは3種類。

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UFC大会の会場。(複数の会場があります)
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街中で戦う『バックヤード』
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地下闘技場風のオクタゴンで戦う『組み手』

UFC大会の会場で戦うブルース・リーの姿にもシビレますが、ストリートファイト風の『バックヤード』も良い!
若い頃ブルース・リーはストリートファイトに明け暮れていたようなので、とてもしっくりくるシチュエーションです。地下闘技場風の『組み手』は、まるで『燃えよドラゴン』の世界。

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『組み手』をライト級ブルース・リーで戦うと、気分は100%燃えよドラゴン!!
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こちらはUFC大会の入場シーン。とてもリアルなブルース・リーに感動!
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Don’t think, feel!
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UFCはパンチやキックだけでなく寝技もありますが寝技が嫌いな人は寝技を使用禁止にして立ち技だけで戦うことも可能。AIと対戦する場合、難易度も細かく調整できます。スタミナ減少量やダメージ量も自由に調節可能。格闘ゲームが苦手な人も簡単かつ華麗に相手をKOできます。
私もゲームルールを自分好みに調整して主に対戦モードでAIと戦っています。
(フレンドと戦うこともできるようです)

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ゲームスタイルは細かく調節可能。

『キャリアモード』をブルース・リーでプレイするとブルース・リーが主人公のストーリーモード的なものを遊ぶこともできます。無名の若者がUFCでランキングを上げてチャンピオンを目指すという内容。あっさりした展開でボリュームもそれほどありませんがブルース・リーを選択してプレイするとブルース・リーが主人公になるのでファンには嬉しい限り。

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コーチと二人三脚でトップを狙います。このコーチが実写のようにリアル!
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二階級制覇も可能!

そんなわけで「ブルース・リーを愛する全ての人に激しくオススメしたいゲームです!」と、声を大にして言いたいところですが、正直に言うと『一部の人たち』にはオススメできません。
『一部の人たち』とはどんな人たちか?
『EAスポーツUFC2』というゲームをご存知でしょうか?
「知ってる!そのゲーム大好き!今でもプレイしてるよ!」と言う人たちが『一部の人たち』です。
この人たちにUFC5は、あまり強くオススメできません。
知らない人のために説明しておくと『EAスポーツUFC2』は本作と同じシリーズで2016年に発売されたゲームです。
これにもブルース・リーが隠しキャラとして登場します。
(EAスポーツUFCシリーズは一作目から五作目まですべてブルース・リーが隠しキャラとして登場します)
UFC2は、かなり昔のゲームですが、こいつがとんでもない神ゲー。
UFC2をプレイした直後にUFC5をプレイするとUFC5がクソゲーに思えてしまうほどの超絶神ゲーです。
UFC5だけではありません。
今までプレイしてきたすべての格ゲーが色褪せてしまうほどEAスポーツUFC2は素晴らしい格闘ゲームです。
私は今まで数えきれないほどの格ゲーをプレイしてきましたが(K-1のゲームはXING、コナミ、D3パブリッシャーの全作。UFCのゲームはカプコンの物もユークスの物もEAの物もほぼ全作プレイしています。もちろんPRIDEのゲームもやりました。ストリートファイターシリーズ、餓狼伝説シリーズ、バーチャファイターシリーズ、鉄拳シリーズ、その他の格ゲーも一通りプレイしています。プロレスゲームやボクシングゲームもやり込んでいます)それらすべてのゲームと比較してもEAスポーツUFC2が最高の格闘ゲームだと断言できます(あくまで個人の感想です)。
UFC2の何が凄いかと言うと、まず、スピード感が凄い。
ブルース・リーといえば電光石火の蹴りや突きを連想する人が多いと思いますがUFC2のブルース・リーがまさにそれ。目にも止まらぬ早ワザに度肝を抜かれます。速いだけでなく打撃が命中した際の手応えも凄い。立ち技オンリーのノックアウトモードでプレイすると数発のキックやパンチでKOになることもありますがKOが発生した瞬間の迫力が、とにかく凄い。思わず呆然としてしまうほどの大迫力。
テレビの格闘技中継などで鮮やかなKOシーンを見た時と同じような衝撃をゲームで味わうことができます。
UFC2は攻撃がリアルなだけでなく防御もリアル。
ガードはもちろん、スウェー、ウィービング、ダッキング、捌きなど色々なことができます。
ただ単に『できる』だけでなく実際に『効果がある動作』なので操作していてとても楽しいです。
UFC2をプレイした直後にUFC5をプレイすると動きがとてもモッサリに感じます。
打撃がヒットした際の手応えも雲泥の差があります。
さらにUFC2のブルース・リーは「アタァー!」というおなじみの叫び声を発しますがUFC5のブルース・リーは叫び声なし。映像を見比べてもUFC2はUFC5と大差ない美麗グラフィック。
むしろUFC2の方が綺麗なくらいです。

EAスポーツUFC5
こちらがUFC5のプレイ画面。やや、のっぺりとした印象。
EAスポーツUFC2
こちらがUFC2のプレイ画面。写真で見比べるとほとんど差がありませんが実際はUFC2の方が立体的。
EAスポーツUFC2
肌の質感もUFC2の方がリアル。動きもダイナミックで迫力があります。

ブルース・リーは静かな表情と激しい表情のギャップが凄いですがUFC5版は静かな表情が多い印象。

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こちらがUFC5の冷静沈着なブルース・リー。
EAスポーツUFC2
UFC2のブルース・リーは少し怒っているような表情。

表情に関しては、どちらもブルース・リーらしくて良いです。
EAスポーツUFCシリーズは3から動きがモッサリになり、4と5もモッサリ。
UFC2こそシリーズ最高傑作です。
何度も言いますがすべての格闘ゲームの中で最高の格ゲーだと思います(あくまで個人の感想です)。
そんなわけでUFC2が大好きで、今でもプレイしている人たちがUFC5をプレイしたら間違いなくガッカリするはず。
「それならば、『EAスポーツUFC5が至高のブルース・リー ゲーム』というレビュータイトルはおかしいんじゃないか?いいかげんなことを言うと承知せんぞ!アタァー!」という声が聞こえてきそうですが実はUFC2にも大きな問題点があります。
まず、UFC2が、かなり昔のゲームだという点。
今さら2016年に発売されたPS4のゲームなど買いたくない人もいるはず。
すでにオンラインサービスも終了しているのでオフラインモードでしか遊べません。
さらにUFC2は日本語版が発売されていません。
買うとしたら輸入盤しかありません。
当然ゲーム内の言語はすべて英語。
私はブルース・リーを課金してゲットしましたが古いゲームなので現在はダウンロードコンテンツを購入できない可能性が高いです。
正確な情報がないので断言はできませんが、もしブルース・リー目当てで購入してブルース・リーが使用できなかったらショックですよね……。
ブルース・リー目当てではなく、純粋に最高の格闘技ゲームをやりたい人、オフラインモードのみでもOKの人、英語でも問題ない、という人にはUFC2をオススメしますが確実にブルース・リーを操作したい人はUFC5を購入するのが無難です。
そういうわけで、UFC2未プレイで、これからブルース・リー ゲームの最高峰をプレイしたいと思っている人にとってはUFC5こそが最高のブルース・リーゲームだと思います。これなら確実にブルース・リーで遊べます。
(スタンダードエディションを購入した場合、PSストアで別途ブルース・リーバンドルを購入する必要があります。デラックスエディションを購入した場合は最初からブルース・リーを使用可能。ちなみに私はダウンロード版デラックスエディションを予約購入しました)

EAスポーツUFC5ブルース・リーバンドル
こちらがブルース・リーバンドル。PSストアで購入可能。
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こちらはプレミアムバンドル。ブルース・リーの他にヒョードル、モハメド・アリ、マイク・タイソンが使用できます。
EAスポーツUFC5
こちらはヘビー級カリスマバンドル。ヒョードル、アリ、タイソンだけ欲しい人はこれだけ買うという選択肢もあり。
EAスポーツUFC5
マイク・タイソンvsモハメド・アリという夢の対戦も可能。

UFC2と比較した場合、モッサリした動きに感じますが、それはUFC2が速すぎるだけでUFC5だけプレイしている分には、それほどモッサリ感はありません。UFC2と比較しなければUFC5も、よくできた格闘ゲームだと思います。
何と言っても『燃えよドラゴン』のブルース・リーを操作できる点が素晴らしい。
KOリプレイでブルース・リーの表情がよく見える点もファンには嬉しい限り。

EAスポーツUFC5
UFC5のKOリプレイは超スローモーションなのでブルース・リーの表情がよく見えます。
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EAスポーツUFC2
UFC2のKOリプレイはブルース・リーの表情がよく見えません。

とにかくEAスポーツUFC5はブルース・リーがリアルなのでブルース・リーが好きなら多少動きがモッサリしていても許せてしまうのではないでしょうか。
私の個人的な評価は★4.5。
もしUFC2をプレイしていなかったら★5をつけていたと思います。

評価

パッケージ版を購入すれば万が一気に入らなかった場合、中古ショップに売却することが可能。
DL版の場合、売れません!


↑こちらは2016年に発売されたUFC2。
私にとっては現時点(2024年9月現在)で最高の格ゲー。
北米版です。
現在はブルース・リーを課金でゲットできない可能性あり!ブルース・リー目当ての方はご注意ください!

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