74,980円は浪漫の値段。
ゲームの周辺機器が74,980円!?
高い!
高すぎる!
そもそもPS5本体より高いなんて信じられない!
こんな高いもの一体誰が買うんだ?
最初は私もそう思いました。
でも結局、自分自身が購入してしまいました。
しかも私が買ったのはHorizon Call of the Mountain同梱版。
価格はなんと80,490円。まさかの8万超え。
こんなに高いゲームの周辺機器を買ってしまう自分が信じられない。
普通に考えたら正気の沙汰とは思えません。
でも、80,490円を浪漫の値段だと考えたらどうでしょう?
決して高い買い物ではないと思います。
「お前は一体なにを言っているんだ?」
そんな声がどこかから聞こえてきそうですが、ゲーム大好き人間にとって究極の夢は自分自身がゲームの世界に入ってしまうこと。それを可能にする技術こそVR。つまりVRはゲーム大好き人間にとって浪漫の塊です。
もちろん私は初代PSVRも購入しました。
はじめて初代PSVRをプレイした時の衝撃は今でも忘れられません。
まさにゲームの世界に自分が入りこんでしまった感覚。
子供の頃から夢見ていたことが、ついに実現した瞬間でした。
激しく興奮した私は初代PSVRのソフトを次々と購入しました。
沢山のVRゲームをプレイしましたが、最も感動したのはグランツーリスモSPORTです。
私は昔からレースゲームが大好きで、特に運転席視点でプレイするのが好きでした。
自分がゲームの中に入り込んだ感覚を得るためにはどうしても運転席視点でプレイする必要がありました。
でも、テレビ画面だと完全にゲームの世界に入ることはできません。
視界には常に机や本棚やタンスなどといった浪漫をぶち壊すモノたちが溢れています。
部屋を真っ暗にして、可能な限りテレビ画面に近づいてプレイしてみたり、想像力を駆使してゲーム世界への侵入を試みたりしてみましたがムリなものはムリなのです。
しかしVRの出現により不可能が可能になりました。
VRヘッドセットを装着してグランツーリスモSPORTのVRモードをプレイすると、本当に自分が車の運転席に座っていました。そして実際に運転することもできる!
その驚きと感動は言葉にすることができないほど衝撃的でした。
なんと言っても車内の映像が素晴らしかった。
座席の質感や立体的なステアリング、リアルなスピードメーターやタコメーターに目を奪われました。
もちろん欠点もありました。
車内の映像は見事でしたが外の風景は酷い有様。
粗い映像で見るに堪えないレベルです。
風景を眺めると興醒めするので出来るだけ見ないように運転していたほどです。
それでも自分が実際にゲームの世界に入り込んで車を運転するという感覚は唯一無二の体験で、グランツーリスモSPORTをプレイするためだけにPSVRを購入してもいいと思えるほどでした。
グランツーリスモSPORTのVRモードをプレイしたら、もう二度と非VRのレースゲームには戻れません。
実際、私はPS5本体を購入したあとグランツーリスモ7を購入しましたがVRでプレイできなかった頃のGT7は、ほとんどプレイせずPS4でGT SPORTのVRモードばかりやっていました。
最初は全く買う気がなかったPSVR2ですがGT7がPSVR2に対応すると知った瞬間、購入を決意しました。
高画質のグランツーリスモVRが遊べるなら74,980円も決して高くはないと確信したのです。
せっかく買うならソニーイチオシのHorizon Call of the Mountain同梱版を購入した方がお得だと思い、80,490円の出費となりましたがHorizon Call of the Mountainは残念ながらイマイチでした(あくまで個人的な感想です。Horizonは体験版があるので、実際にプレイして、気に入ったらソフト単体で購入するのが良いと思います)。
グランツーリスモ7のVRは期待どおり素晴らしい出来映えでした。
すでにVR体験済みなので初代PSVRでGT SPORTをプレイした時の衝撃はありませんが、正統な進化に大満足。
まずは車内の様子。
GT SPORTも車内は満足できるレベルでしたが車種によっては特定の部位が不自然にちらつくことがありました。PSVR2ではそういった現象が一切起きません。
これだけでも十分素晴らしい進化ですが、さらに車内の内装すべてが、より鮮明に美しくなり、運転席に座って車内を眺めているだけでワクワクします。
GT SPORTでは全然駄目だった外の風景も普通に綺麗。目を見張るほど美しくなったわけではありませんが本当に『普通に綺麗』という印象。景色を楽しみながら運転できるレベルです。
前作では車2台だけの寂しいレースでしたがPSVR2では沢山の車と賑やかなレースを楽しめます。
ハンドルコントローラーがなくても純正コントローラーのモーションセンサー機能を使えば本当に車を運転しているような気分になれます。さらに車の外観をじっくり鑑賞するVRショールームがとてもリアルになりました。
初代PSVRのVRショールームも初めて見た時は感動しましたが車の色合いが少し不自然で、いかにもCGという感じでしたがPSVR2のVRショールームは本物の車が目の前にあるとしか思えません。
車の外観を眺めるだけでなく、車内に入ることも可能。
前作は車を購入しないと運転席視点で車内を見ることができなかった為、外観が気に入って購入しても、いざ運転席視点で走行したら何だかしっくりこなくてガッカリということがよくありました。GT7では車を購入する前にVRショールームで運転席視点を確認できます。これで高いお金を払って車を購入した後、がっかりすることがなくなりました。
レースの賞金をコツコツと貯めて高額な車を購入することもできますが時間が無い人は課金して即、欲しい車をゲットすることも可能。(車の価格は変動する模様)
2億円分のゲーム内クレジットは2,200円で購入できます。
私の一番のお気に入りはアストンマーティンDB3S’53。
外観も運転席視点も最高です。
価格は6億円!
課金して購入する場合6,600円必要です。
高っ!
グランツーリスモ7のソフトよりも高い!
でも課金せずにレースの賞金だけで6億円稼ぐとしたら、かなりの時間を要します。
今すぐ欲しいなら6,600円支払うしかない。
渋々課金して車を購入しましたが、実物を見たら大満足!
写真では伝わらないかもしれませんがVRヘッドセットを装着して見ると本当に凄いです!
6,600円以上の価値があります!
次に私が目をつけたのはメルセデス・ベンツS Barker Tourer’29。
この車の価格は何と13億!
13億!?
課金して購入する場合、14,000円くらい必要です。
ゲームソフトが二つ買える値段。
これを課金して買うのはさすがに、ちょっと……。
散々悩んだ末、結局購入しました!
浪漫の値段だと思えば14,000円も決して高くはない(はず)!
うおぉぉぉ~!!渋い!かっこいい!
14,000円以上の価値がある(はず)!
こんな調子でレジェンドカーを何台も購入して、結局4万円くらい課金してしまいました。
断言しますが決して後悔などしていません。
後悔などあろうはずがない!
それだけの価値があります。
現実世界では絶対に、こんなバカ高い車は買えません。
近づいてじっくり鑑賞することもできません。
運転することもできません。
しかしPSVR2があれば可能です。
超高級車を隅から隅まで鑑賞し、実際に運転することもできます。
まさに夢のような体験。
実は私、レースゲームは大好きですが車そのものにはそれほど興味がありません。
はっきり言って、どうでもいいです。
そうは言っても、カッコイイ車を写真で見たり実際に目撃したりすると、思わず「お!」と見入ってしまいます。
これはもう本能みたいなものじゃないでしょうか?
車、バイク、飛行機、そしてロボット。
かっこいいメカたちに感じる浪漫。
グランツーリスモ7に登場する車たちは、まさに浪漫の塊。(その数、400車種以上!)
PSVR2があれば、その『浪漫の塊』を思う存分、楽しむことができます。
たとえば、現実世界で街を歩いている時、たまたま通りかかった駐車場にランボルギーニ カウンタックが停まっていたとしましょう。子供時代の私ならば本能の赴くままカウンタックに駆け寄り、舐めるように鑑賞した後、サイドガラスにオデコを密着させて運転席を覗き込んだことでしょう。
大人になった私には、もちろんそんなことはできません。
そんなことをしたら不審者です。
通報されるかもしれません。
本能をグッと抑え、興味のないフリをして素通りするしかない。
でもPSVR2の中ならばッ!
どうでしょう?
こんなことができてしまうPSVR2、最高だと思いませんか?
初代PSVRもグランツーリスモSPORTをプレイするためだけに買っても良いと思いましたが今回もまったく同じ気分です。グランツーリスモ7をやるためだけにPSVR2を買っても良いと思いました。
たとえばモンハンにおける大剣。
真・溜め斬りの2段目攻撃。
敵にヒットさせるのは難しいですが当たれは最高に気持ちいいアレ。
アレこそが浪漫だと私は思います。
楽しめるゲームが一つしかなかったとしても、その一つが最高に楽しいゲームならば74,980円という値段は決して高くないと個人的には感じています。
グランツーリスモ7のことばかり書いてしまったのでPSVR2本体の感想をもう少し書いておきます。
まずは映像面について。
初代PSVRと比べると間違いなく綺麗になっています。
圧倒的に美しくなったわけではありませんが初代PSVRの場合、人によっては我慢できないほどの低画質に感じられたものが普通にプレイできるレベルまで昇華されました。
さらに、ゴム臭問題が改善されています。
初代PSVRのヘッドセットはゴム臭が凄まじく、あの匂いを嗅いだだけで「うっ」となりましたがPSVR2のゴムは、それほど匂いません。無臭ではありませんが、これくらいなら気になりません。
PS5本体への接続ケーブルが一本だけなのでセットアップも凄く楽。
配線もスッキリ。
一つだけ欠点を挙げるとしたらPSVR2本体に音量調節ボタンがないこと。
はじめてその衝撃の事実に気づいた時は「そんなバカな!ありえない!!どういうこと!?音量調節ができない機械!?」と思いましたがコントローラーのPSボタンを押してサウンド→音量の順で選択していけば簡単に音量調節できます。
そのことを知ってからは「別になくてもいいかな……。あった方がいいけど……」という感じ。
『酔い』については初代PSVRと大差ありません。
多少よくなったかな……。という程度。
『VR』と『酔い』は切っても切れない関係で、この問題が完全に解決することは、おそらくないでしょう。
VR酔いは個人差がありますが私は1時間の連続プレイが限界。
個人的にはそれだけ遊べれば十分だと思っています。
そんなわけで浪漫を追い求める人にとっては価格以上の価値がある(かもしれない)ゲーム機なので、気になっている方はぜひ挑戦してください。
ちなみに私はゲームをする時に必ずメガネをかけますがメガネをつけたままPSVR2を装着しても問題なくプレイできます。
評価