ワイルドハーツが面白すぎて2023年のゴールデンウィークもゲームばかり
やっていました。
2023年のGWは9連休でした。
9連休。なんと魅惑的な響きでしょう。
それだけあれば色々なことができそうです。
あんなことも、こんなことも……。
想像しただけで夢見心地。
うっとり。
連休が始まる前はゲームだけでなく、他にも様々なことをやろうと計画を立てていました。
私が立てる計画などスケールの小さい地味なものばかりですが自分なりにやりたいことが幾つもあったのです。
1、本屋で思う存分、立ち読み。
2、近所のノラ猫に会いに行く。
3、近所のスーパーで欲しい物を好きなだけ買う。
4、録りためた録画番組をガンガン観る。
5、毎日のんびり散歩する。
6、たっぷり睡眠をとる。
7、自転車で少し遠出する。
8、生活のリズムが狂わないように早寝、早起きをする。
9、ブログを書く。
それが私の立てた計画のすべて。
難度の低い、簡単に達成可能な計画だと思われましたが実際は、ほとんどの計画が未達に終わりました。
外出したのは、たったの1日だけ。
残りの8日間は家から一歩も出ず、毎日、朝から晩までゲームばかりやっていました。
録りためた録画番組は一つも消化できず、本屋に行くこともできず、毎日睡眠不足で、生活のリズムは乱れに乱れ、ブログは1行も書かないという体たらく。
狂ったようにゲーム三昧の日々を過ごし、気が付くと9連休が終わっていました。
え?
どういうこと?
僕は9日間も休んでいない!
9連休は一体どこに消えたの!?
僕の9連休を返して!
と、子供のように泣き叫びたい気分。
どうしてそんなことになってしまったのか?
ワイルドハーツが面白すぎたのです。
「悪いのは僕じゃない!ワイルドハーツが悪いんだっ!」
そんなわけでワイルドハーツは私の好みにドンピシャリの最高に面白いゲームでした。
9連休の記憶が吹き飛んでしまうほど悪魔的な面白さ。
これほど夢中になったゲームは久しぶりです。
ほんの軽い気持ちで始めたゲームでしたが、とんでもない傑作でビックリ。
モンスターハンターが好きな方なら誰もがワイルドハーツに対して「モンハンに似ていて面白そう」という第一印象を抱くはず。私もはじめてワイルドハーツのトレーラーを観た時、これはモンハンの超美麗版だ!絶対にやりたい!と思いました(悪い言い方をすればモンハンのパクリだと思いました)。
『超美麗版モンハン』をプレイするつもりでやり始めたワイルドハーツでしたが、実際にプレイしてみると想像していたものとまるで違いました。
第一印象は『クソゲー』です。
モンハン経験者は、どうしてもモンハンと同じような戦い方をしてしまいますが、それが大きな間違いのもと。
このゲームの肝は、あくまで『からくり』にあります。
『からくり』を使用せず、モンハンと同じように武器だけで戦おうとするとゲームの面白さは半減。
いや、半減どころか限りなくゼロに近づいてしまいます。
そもそもワイルドハーツは『からくり』を使って戦うことを前提に作られたゲームです。
からくりを使用しないという選択は上級者向けの『縛りプレイ』であり、序盤の貧弱な装備で、からくり未使用の戦闘を敢行すればボコボコにされるのがオチです。
モンハン経験者は間違いなくこの時点で「クソゲー。全然面白くない。やっぱりモンハンは偉大」と思うはず。
私もそう思いました。
ボコボコにされるのが嫌で、仕方なく『からくり』を使った戦闘に切り替えましたが慣れないうちは当然『からくり』を上手く使えません。
爽快感ゼロ。
全然おもしろくない。
カメラワーク最悪。
ネガティブな感想ばかり湧き上がってきます。
でも、どんなことも繰り返し行っていると慣れてくるもので、からくりを使用した戦闘も、独特のカメラワークも、徐々に慣れていきます。完全に慣れてしまうと自分が思い描いた通りに立ち回ることが可能。
その段階に到達すると最高に気持ちいいアクションゲームへと変貌を遂げます。
もう、やめられない止まらない面白さ。
実際にこのゲームをやったことがない人は「からくりとはなんぞや?」と思われることでしょう。
ざっくり言ってしまうと『魔法』みたいなものです。
ハンターが左手をかざすと何もない所に箱やジャンプ台や壁や攻撃用の仕掛けなどが出現します。
あえて魔法ではなく『からくり』と表現しているところがミソ。
からくりの見た目は木製の機械。まさに日本の『からくり人形』を彷彿とさせます。
ハンターたちは『からくり』を駆使して飛んだり跳ねたり舞い上がったりして立体的なバトルを繰り広げますが、この四次元殺法のような戦闘が非常に痛快で斬新で革新的。まるでサーカスと狩りの融合です。
特筆すべきは『からくり』が攻撃だけでなく回避や防御、さらには広いフィールドを移動、探索する際も大活躍するところ。フィールド上に『からくり』のジップラインを張り巡らせれば高速で移動できるのはもちろんのこと、移動そのものが楽しくなります。狩り場全体が広大なフィールド アスレチックになってしまうようなイメージです。
移動するだけで脳汁がブシャ~。
やり込めばやり込むほど、このゲームがモンハンとは全く別物だということが分かってきます。
モンハンのパクリだなんて、とんでもない。
モンハンの影響を色濃く感じる作品ではありますが、決して二匹目の泥鰌を狙った安易なゲームではなく、モンハンをリスペクトしつつ、モンハンとは全く違う独創的なゲームを作ろうという開発者の高い志を感じられる作品です。
ゲームをプレイしていると、開発者のそういう熱い想いがひしひしと伝わってきます。
モンハンとはまるで違い、そして最高に面白い。
それこそが、このゲームの素晴らしさ。
モンハンにはモンハンの面白さがあり、ワイルドハーツにはワイルドハーツの面白さがある。
『両雄並び立たず』という常識を覆す傑作です。
狩りゲーの二大巨頭として、モンハンとワイルドハーツは今後も共存していけるのではないでしょうか。
ワイルドハーツは他にも賞賛すべき点が山ほどあります。
まずはキャラクタークリエイト。
好感が持てるナチュラル系美男美女を簡単に作成可能。
魅力的なキャラクターを操作できるのでゲームへの没入度が一段と上がります。
武器や防具も純和風のものから少し洋風系、和洋折衷系、ファンタジー系など多彩。
個人的には和風装備が好きなので純和風装備が充実している本作がとても気に入っています。
ストーリー展開も秀逸。
狩りの拠点となる『湊の街』の住人たち(主な登場人物たち)も全員魅力的です。
街の人々から受ける依頼クエストを進めていくと、さらに彼ら、彼女らの人柄を深く知ることができ、より愛着が湧いてきます。
街そのものも細部まで丁寧に作り込まれており、眺めていてとても楽しいです。
モンハンワールドの調査拠点アステラと雰囲気が似ていますが移動が面倒だったアステラに比べて各施設へのアクセスが格段に楽。ファストトラベルを使えるのはもちろんのこと街の中にも自由に『からくり』を設置できます。
ジップラインや旋風台を使えばスピーディーかつ、楽しく移動することが可能。ジップラインの使用により街を様々な角度から眺めることもでき、街のジオラマを眺めているような楽しさを味わえます。
武器の種類が豊富なところも良いですね。
モンハンと被っている武器もありますが同じ武器種でも操作感や立ち回りが全く異なるため、どの武器を使用しても新鮮な気分で戦うことができます。
春夏秋冬をイメージした四つのフィールドにはそれぞれ違った魅力と美しさがあり、刻々と移り変わる時刻によって様々な風景を見せてくれます。
『からくり』でジップラインや旋風台を設置すればフィールド全体が広大なアトラクションと化すので、探索や移動が愉快でたまりません。
オンラインマルチも快適に遊べます。
自分で部屋をつくり、フレンドや新しく出会った人たちとじっくり交流することもできますしモンハンの救難信号のように狩りに出発した後、現地で協力者を集めて気楽にオンラインマルチを楽しむことも可能。
自分で部屋をつくる場合、募集文も自分で作成できます。例えば『テキストチャット歓迎』という募集文を入力すれば確実にテキストチャットが好きな人が集まりやすくなります。ただしテキストチャットそのものは非常にやりにくいのが残念。モンハンの場合、キーボードで文字を入力すれば即チャットがはじまりますがワイルドハーツの場合、まずコントローラーでチャット画面を開き、それからキーボードで文字を入力し、コントローラーで決定ボタンを押すという手順を踏まないとチャットが始まりません。
これは超面倒くさい……。
もう一つの残念ポイントは映像面。
基本的には、そこそこ綺麗ですがPS5にしてはイマイチ。
天候や時間帯によって映像の質にかなり差がでるところも気になります。
トレーラーで見た超美麗映像とは明らかに別物。
でも、気になったところはそれくらいです。
総合評価は文句なしの★5。
個人的にはゲーム史に残る傑作だと思います。
もちろんトロコンも達成しました。
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