『ドラゴンズドグマ2』ゲームで味わう濃密な旅体験!

ドラゴンズドグマ2
目次

室内旅行のススメ。

私は旅行が嫌いです。
旅行に行くより家でのんびりゲームをしている方が性に合っているし、よっぽど楽しいと思います。
旅行にまったく興味がないのかというと実はそうでもなく、人一倍旅行に対する興味は強かったりします。
子供の頃から旅や冒険に強い憧れを抱いていました。
大人になったら世界中を旅する冒険家になりたいと思っていたほどです。
そんなわけで子供の頃は近所で冒険ごっこをして遊んだり、冒険に関する本を読み漁ったりしていました。
ゲームをやるようになってからは冒険ゲーム(RPG)をたくさんプレイしてきました。
いつの日か本当の大冒険に旅立つ予定だったので、そのための予行演習のつもりでした。
ドラゴンクエスト、ファイナルファンタジー、ウィザードリィ、ヘラクレスの栄光、
女神転生、エルダー・スクロールズ、ウィッチャー、アサシン クリード等々。私はいくつもの冒険を成し遂げてきました。
冒険に次ぐ冒険。
もはや『冒険王』と言ってもよいくらいです。
でもある日、ふと気づきました。
いつの日か大冒険に旅立つ予定だったのに、全然旅立っていない自分に。
会社と自宅を往復しているだけの毎日。
土日は家でゲームばかり。
いつの日かって、いつだろう?
というか、本当の旅に行くのは何だか面倒くさくなってきました。
リアルな旅よりゲームの旅の方が気楽に楽しめていいと思うようになっていたのです。
ひょっとしたらゲームの世界で冒険をしすぎて、現実世界では、もう冒険なんてしなくてもいいや、
と思うようになってしまったのかもしれません。
現実世界の旅行は、ある程度まとまった休日も必要だし準備もいろいろ面倒です。
いざ旅に出発すればゲームの旅より何倍も感動することは分かっていますが、リアルな旅はなんだか億劫で、ついバーチャル旅行で誤魔化してしまいます。
今ではすっかり室内旅行の達人になりました。

今回、ドラゴンズドグマ2をプレイして強く感じたことがあります。
それは、今までプレイしてきた旅ゲーの中で最も『旅らしさ』を感じたゲームだったなぁ、というものです。
ドラゴンズドグマ2は、とにかく移動が大変。
ファストトラベルが気軽に使えないゲームシステムなので、ひたすら歩き回ることになります。
大抵のRPGは一度行ったことがある場所なら瞬間移動が可能ですがドグマ2の場合それができません。
厳密に言うと瞬間移動が可能なアイテムは存在しますが貴重品なので安易に使用できません。
馬や飛空艇のような快適な移動手段もありません。
『牛車』という乗り物は一応ありますが、乗車できる場所が限られているため自分の好きなタイミングで使用できません。さらに、牛車に乗ったとしても目的地に到着する前に高確率でモンスターに襲われます。
モンスターを倒せば再び牛車に乗って目的地に向かうこともできますが牛車をモンスターに破壊されてしまうこともあり、そうなると何だかよくわからない中途半端な場所で、ほっぽり出される羽目になります。
あとはもう、かなりの距離をひたすら歩いて行くしかありません。
まじか……。
この途方に暮れてしまう感じが何ともいえません。
ドグマ2は時間経過により朝、昼、夕、夜、と移り変わっていきますが、夜になると本当に暗くなり自分の周りのわずかな空間しか見えません。ランタンを使えば多少見えるようになりますが、それでも、まともに歩くことができないほど暗い。無理をして歩くと崖から落ちて転落死します。

ドラゴンズドグマ2
夜になると本当に暗い。
「覚者さま!暗いです!灯りをつけてください!」
ポーンたちも泣き言をいいだす始末。
ドラゴンズドグマ2
ランタンを灯した流れ者のポーンが夜道を歩いてくることもあります。まるで日本昔話のような光景。
しびれる。

無印のドラゴンズドグマをプレイした人にとっては『おなじみの暗さ』ですが、無印未プレイの人や街灯に照らされた夜しか知らない人にとっては有り得ない暗さです。
でも、これこそ夜の真の姿です。
私自身、都会育ちなので大人になるまで『本当の夜』を知りませんでした。
大人になってから田舎の夜道を歩く経験をして、はじめて『本当の夜』を知り、心底驚きました。
街灯が一つもない田舎の夜道は本当にほとんど何も見えません。
まさに『一寸先は闇』という状態。
もしカッパが至近距離に現れても全く気づかないほど暗い。
本物の夜を見たら、妖怪の存在を信じた昔の人の気持ちがよくわかります。
なにも見えないから、逆に何がいてもおかしくない雰囲気。
暗闇は人間の想像力を激しくかき立てます。
ドラゴンズドグマは夜が怖い。
そこがいい!
夜になると何も見えなくなり途方に暮れてしまう感じが、いかにも大自然を旅している気分になりワクワクします。
こんな風にドグマ2には途方に暮れてしまうような状況がしばしば訪れますが、そういう状況を許せるか、許せないかで本作に対する評価は大きく分かれてくるような気がします。
私自身は、もちろん『許せる派』です。
どこまでもひたすら歩いていくところも好きだし、夕方、辺りがどんどん薄暗くなっていく時の何ともいえない心細さも、たまりません。暗くなったら移動するのをやめてテントを張り、体を休めて朝を待つ。これこそ真の冒険者の姿です。

ドラゴンズドグマ2
夜、野営地に辿り着くと心の底からホッとします。
ドラゴンズドグマ2
キャンプファイアの優しい光。
ドラゴンズドグマ2
炎を見つめながら静かに交わされる仲間たちとの会話。
ドラゴンズドグマ2
キャンプといえば食事です。
肉を焼く映像がリアルすぎるッ!
なにこれ!?実写!?
ドラゴンズドグマ2
肉の種類によって映像も変化します!
異様なほどのこだわりを感じます!
ドラゴンズドグマ2
こちらは腐ったケモノ肉。見るからにヤバイ感じ。生で食べると毒状態になりますが焼けば被毒しません。
※危険なので実際に真似をしてはいけません。
ドラゴンズドグマ2
どこからどう見ても実写にしか見えない……。
なぜここだけ実写?
それともこれはCG?
謎は深まるばかり……。

気になってしかたがないのでネットで調べてみると、やはりCGではなく実写でした。
開発チーム内のキャンプ好きを集めて何か月も会議した結果、お金をかけたCGで肉を表現するより、いい肉を買うことにお金をかけよう!という結論に至ったそうです。
そんなことを決めるのに何か月も会議するなんて……。
一見ばかばかしいことに全力で取り組む姿勢が素晴らしい!
どうりでキャンプの雰囲気が見事に再現されているわけだぁ。
リアルなのは肉の映像だけではありません。
風景もリアルで美しい。
今までいろいろなRPGをプレイしてきましたが、個人的にはドラゴンズドグマ2が最も実写に近い風景を楽しめるRPGだと感じました。

ドラゴンズドグマ2
実写のように美しい景色!
ドラゴンズドグマ2
ドラゴンズドグマ2
ドラゴンズドグマ2
特に緑の表現が素晴らしい!
ドラゴンズドグマ2
桜の季節より新緑の季節が好きな私も大満足な鮮やかな緑!

美しい景色を眺めながら歩くと長い道程も苦になりません。

ドグマ2はアクションゲームとしても完成度が高く、戦闘が楽しいです。
十種類のジョブがあり、気軽に転職できるので多彩なアクションが楽しめます。
戦えば戦うほどジョブランクが上がり、使用できるワザが増え、さらに戦闘が楽しくなります。
戦わないとジョブランクが上がらないシステムなのでファストトラベルばかりしているとキャラクターが成長しません。これも歩くことが苦にならなかった要因の一つです。

ドラゴンズドグマ2
アクションゲームとしても秀逸!
安心のカプコンクオリティー!
モンスターの描写もリアルです!
ドラゴンズドグマ2
ドグマといえばサイクロプス!
サイクロプスといえば、しがみつき!

ドラゴンズドグマオンラインをプレイしていた人ならばサイクロプスを見たら条件反射で飛びついてしまうはず。
そしてしがみついたまま揺さぶりアクションをやってしまうはず。
私も当然それをやろうとしましたがドグマ2は揺さぶりアクションが廃止されていました!
カプコンの英断に拍手!
あれは本当にストレスがたまる要素でした!
無くなってせいせいしましたが、いざ無くなってみると少しだけ寂しい気もしますね……。

ドラゴンズドグマ2
モンスター界の有名どころは大体網羅しています。
写真はミノタウロス!
ドラゴンズドグマ2
オーガー!
ドラゴンズドグマ2
キメラ!
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グリフィン!
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メドゥーサ!
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スフィンクス!

個人的にはドグマ2で最も印象深いモンスターはスフィンクスでした。

ドラゴンズドグマ2
まさにイメージどおりのスフィンクス!
素晴らしいモンスターデザイン!

スフィンクスといえば謎々を出してくるモンスターとして有名ですが、ドグマ2のスフィンクスも謎々を出してきます。
全部で十問。
謎々に正解すると貴重なアイテムもゲットできます。
全問正解するとトロフィーも取得できる為、トロコンを目指す場合、失敗は許されません。
プレイヤーは激しい緊張感を味わうことになります。

ドラゴンズドグマ2
謎々に答えても、すぐには正解か不正解か
教えてくれません。この焦らされる感じが、いい!
ドラゴンズドグマ2
まるで、クイズ$ミリオネアの、みのもんた!
ドラゴンズドグマ2
ファイナルアンサー?
ドラゴンズドグマ2
ファイナルアンサー!
ドラゴンズドグマ2
ファイナルアンサーを宣言しても変顔で圧をかけてくるスフィンクス!
ドラゴンズドグマ2
ドラゴンズドグマ2
ドラゴンズドグマ2
ドラゴンズドグマ2
ファイナルアンサーだってば!
ドラゴンズドグマ2
ドラゴンズドグマ2
ドラゴンズドグマ2
正解!!

モンスター界の王者、ドラゴンも当然登場します!

ドラゴンズドグマ2
ドラゴンズドグマ2
ドラゴンズドグマ2

戦いを繰り返して、お気に入りのジョブランクが最大になる頃にはお金も貯まり、ファストトラベルに必要なアイテムも揃ってくるので気軽にファストトラベルができるようになります。そしてその頃には、おおよその探索も終了しているので徒歩でどこまでも歩く必要はなくなっています。瞬間移動をガンガン使えばよいのです。もし最初からファストトラベルが気軽に使えるシステムだとしたら、前述したような濃密な旅体験は得られなかったはず。じっくりアクションを楽しむ機会もなくなってしまったことでしょう。
実によく練られた見事な作りだと感服しました。

ドグマ2はマルチプレイができませんが、オンラインに接続すると他のプレイヤーが作成したAIの従者(ポーン)と一緒に冒険することができます。ソロプレイでもマルチプレイの楽しさが味わえます。自分で作成したメインポーンと、他のプレイヤーが作成した二人のポーンを引き連れて最大4人パーティーによる冒険を楽しめます。
ポーンは共に戦ってくれるだけでなく、音声で勝手に色々おしゃべりしてくれるので旅が一層楽しくなります。
目的地までの道案内もしてくれるので道に迷う心配もありません。
戦闘終了後にポーンたちと交わすハイタッチも気分爽快。
ハイタッチを要求しているポーンを見つけると私は脇目も振らず駆けつけました。

ドラゴンズドグマ2
戦闘終了後のハイタッチが超気持ちいい!

ドラゴンズドグマシリーズはAIポーンこそが肝なのだと今回あらためて感じました。
AIポーンの進化をひたすら追求していくことこそ、このシリーズの最重要課題だと思います。
下手にマルチプレイ対応にするとAIポーンの存在感や魅力が損なわれてしまいます。
実際、マルチプレイに対応したドラゴンズドグマ オンラインは、やや微妙なゲームでした。
あれはあれで楽しかったし、かなりやり込んで課金も相当しましたが、『これはドグマであってドグマではない』という印象を常に持ち続けていました。そもそもプレイヤーが全員覚者なので街中覚者だらけになり、『世界に覚者は一人だけ』という大前提が崩壊しています。
マルチで遊べるゲームは他にも沢山あります。
ドグマシリーズはポーンの貸し借りでマルチプレイ気分を楽しみつつ、一人でじっくり物語を味わいながら遊ぶというスタイルを貫くのが正解だと思います。

ドラゴンズドグマ2
マルチプレイとは一味違った『他の誰かと一緒に冒険する楽しさ』が味わえます。

ちなみに他者のポーンを借りるには、リムというお金のようなものを支払う必要があります。
主人公のレベルと同じか、それ以下のポーンは無料で雇えますが、自分より高レベルのポーンを借りる時は、リムが必要になります。自分のレベルが1の状態でレベル100のポーンを借りる場合、信じられないほど高額なリムを要求されます。普通の方法では借りることは不可能。ただし、フレンドのポーンはどんなにレベル差があっても無料で雇えます。私はずっとフレンドのポーンを借りていたので常に無料で高レベルのポーンを同行させることができました。

ドラゴンズドグマ2
右からメインポーン、覚者、フレンドポーンのオトモさん、フレンドポーンのカフゥさん。
ほぼ不動のメンバーでした!
フレンドに心より感謝します!

そんなわけでドラゴンズドグマ2は私にとって最高に楽しいゲームでした!
無印のドグマも大好きで3周くらいプレイしましたが、ドグマ2も無印に負けないくらい傑作です。
ただし、不満がまったく無かったわけではありません。
いくつか気に入らないところもありました。
ここからはその不満に感じた点について書いていきます。

今回、私が最も期待していた点はAIポーンの進化です。
第一作が発売された12年前にくらべ、AI技術は目覚ましい進化を遂げました。
ドグマ2のAIも当然、目覚ましい進化を遂げているはず。
誰でもそう思いますよね?
期待するなと言う方が無理です。
発売前に開発者のインタビュー動画を見ると、「同じことばかり言うポーンは嫌だという評判があったので、今回はなるべく同じことを言わないように工夫しました」と、自信たっぷりに語っていたので、期待は高まるばかり。
ドグマオンラインのポーンは本当に同じことばかり言っていたので、すっかりセリフを覚えてしまいました。
今でもポーンのセリフを暗唱できるほどです。
「そいつぁムリだ」
「エモノですぜ」
「舐めてかかると痛い目みそうだな、ありゃ」
「へっ、やりますか!」
「あの敵は、ま、まずいかも……」
「えっ!?そんな、無理」
「何ともない、何ともない」などなど。
ドグマ2では、本物の人間相手のようにポーンと自然なやりとりができるのかもしれない。
わくわくしますね!
でも、実際にドグマ2をプレイしてみると期待は見事に裏切られました。
相変わらず同じことばかり言ってくるポーンにビックリ!
え?昔のドグマと大して変わってない……。
特に気になったのがポーンに話しかける度に毎回聞かされるセリフ。
「私は採取行動が得意なので、常に何か得るものを探します。周囲に使えそうな仕掛けがあれば、進んで試してみます」といった自己紹介的なセリフ。初対面の時なら違和感がありませんが、ずっと一緒に旅をしているのに話しかける度に毎回このセリフを聞かされるのは、どう考えても不自然。
第一声の、しょっぱなから駄目じゃん……。
このセリフが無いだけでもかなり良くなるはずなのに、どうしてこうなったんでしょう?
「私の得意なのは所持品による回復支援です。手持ちの支援品を使って覚者様の危機を救えます」
「うん、わかった……。それはもう百回くらい聞いた」
「もしエルフ語について意思疎通が必要なら私の翻訳能力をお役立てください」
「それもわかったよ……。もう百回くらい聞いてる」という感じ。
私が聞きたいのはそんなことではない。
まったく空気が読めないポーンたちにうんざり……。
極めつけはラスボスを倒した後のセリフ。
ラスボスを倒した直後にメインポーンに話しかけたら何か特別なことを言ってくれるはずだと思いますよね?
ところが実際に話しかけて返ってきた言葉は
「すみません、特に何もないんですよ」
という素っ気ないもの。
これには心底びっくりしました!
なにもないんかいっ!
今まで続けてきた旅が全否定されたような気分。

さらにドグマ2には最凶のセリフが存在します。
「見てください!女性ばかりがこんなにも!」です。
ポーンを全員女性キャラにするとメインポーンが頻繁に口にする言葉です。
はじめてこのセリフを聞いた時は、
「いや~、そんなこと言われても……。意図的にそうしたわけじゃないんだけどね……」
と苦笑しただけでしたが、信じられないことにドグマ2は、このセリフを執拗に繰り返してきます。
さすがに連続では言ってきませんが、しばらく時間が経過した後、ふと何かを思い出したように
「そういえば……」と呟いてきます。
話の続きを待っていると「見てください!女性ばかりがこんなにも!」と、また始まります。
「いや、だから……自分が作ったメインポーンが女性で、フレンドから借りたポーンが二人とも女性だった場合、必然的に女性ばかりになってしまうわけで……意図的に女性ばかりにしたわけではなく……」と言い訳を並べたくなります。すっかり気まずい雰囲気になり、黙々と歩き続け、ようやく気持ちが落ち着いてくる頃に、
「話は変わりますが……。見てください!女性ばかりがこんなにも!」と、また始まります。
なんだかネチネチと責められている気がしてツライ……。
もう言い訳をする気もおきません。
それからしばらく歩いたりモンスターと戦ったりして、ようやく平常心を取り戻した頃合いを見計らって
「それはそうとして……。見てください!女性ばかりがこんなにも!」と、また始まります。
何これ?
新手の嫌がらせ?
私としては、ずっと一緒に旅をしている二人のフレンドポーンに強い愛着を感じていたし、このまま最後まで同じメンバーで行きたいという思いもありましたが、あまりにもメインポーンが「女性ばかりがこんなにも!」と騒ぎ立てるので、たまには気分を変えて男性ポーンも加えてみることにしました。

男性二人、女性二人という構成で旅をしているとメインポーンが例の「そういえば……」という言葉を口にしました。
男のポーンがいる場合、「そういえば……」の言葉の続きはどんなセリフになるのか?
わくわくしながら話の続きを待っていましたが、一向に話の続きがはじまりません。
「そういえば……」と言ったきり黙り込んだままです。
信じられないことに、そのまま話の続きはありませんでした。
「そういえば……」と言った時点で会話は終了していたのです。
そういえば、それはそうとして、話は変わりますが、そうそう、それから、に続く言葉は、
「見てください!女性ばかりがこんなにも!」しか用意されていないのです!
信じられない!
カプコンは一体なにを考えているのか?
「説明せい!」と詰問したい気分。
ポーンの暴走はこれだけに留まりません。戦闘中や移動中に落下死や入水自殺を繰り返し行います。
落下死した場合は警告音が鳴るので助けにいくことも可能ですが、入水した場合は音もなくいなくなるので、
ふと気づくとポーンが一人減っていた、二人減っていたなんてことがザラにあります。下手をすると、いつの間にか全員入水して覚者様が独りぼっちになっていることもあります。こんな時、道ですれ違う流れ者のポーンを仲間にできればとても心強いのですが、メインポーンがいないと新しいポーンを雇うことができない為、覚者様が『ぼっち旅』を続ける羽目になります。これでは野良ポーンと道ですれ違うメリットがほとんどありません。
メインポーンがいなくてもポーンを雇えるシステムにした方が絶対に盛り上がるはず。

あとはソーサラーの最強魔法がハチャメチャすぎる点も気に入りません。
例えばメテオフォール。
隕石を振らせて敵に大ダメージを与える魔法ですが、この攻撃はまるで無差別絨毯爆撃です。
敵だけでなく辺り一面火の海と化します。
映像を見るかぎり、間違いなく覚者や仲間のポーンにも甚大な被害が出ているはず。
しかし実際には味方はノーダメージ。
これにはさすがに違和感がありすぎて興醒めします。

ドラゴンズドグマ2
キメラもビックリ!
メテオフォールのド派手なエフェクト!!
ドラゴンズドグマ2
ドラゴンズドグマ2
キメラだけでなく覚者様もビックリ!
地面はマグマ状態!

爆撃するなら無差別爆撃ではなく精密爆撃にしてください!
メテオフォールが発動すると辺り一面火の海になり、なにがなんだか分からなくなります。
もう一つの最強魔法ヴォルテクスレイジについても同じことが言えます。
ポーンはゴブリンや山賊などといった雑魚に対してもメテオを撃つので私は途中からソーサラーをパーティーに入れるのをやめました。あとは竜憑きですね。あれが一番意味不明。
あんなものはいりません。

ポーンについて色々と不平不満を並べ立てましたが、実を言うと本気でキレているわけではありません。
正直に言うと私はポーンが大好きです。
空気が読めないところ、
おっちょこちょいなところ、
少しおバカなところ、
全部ひっくるめて、ポーンを愛おしく思っています。
そもそも私自身がおバカなのだからポーンばかり責めるのもおかしい。
覚者である私自身も落下死や入水を繰り返していたし、サブクエストも私の判断ミスで悲劇的な結末を迎えることが頻繁にありました。ポーンを責める前に、オマエ自身をなんとかしろ、と言いたい。
こんなダメ覚者が旅を全うできたのはポーンたちがいたからこそ。
ポーンたちに心から、「ありがとう!」と言いたい。

最後に、これからドグマ2をプレイする人たちに一つ助言を。
ドグマ2は攻略サイトを見ないでプレイした場合、一周目でトロフィーをコンプリートするのは99%不可能です。
一周目でトロコンができなくなる罠が随所に仕掛けられています。
もし一周目で絶対トロコンしたい場合は攻略サイトを見ながら慎重にゲームを進めることをオススメします。
ただし、攻略サイトを見ながらゲームを進めると、作業じみた行為になってしまい、旅本来の楽しみが損なわれてしまいます。純粋に旅を楽しみたい方や、トロフィーには興味がない方、二周目にトロコンできればよいと思っている方は攻略サイトを見ずにプレイすることを強くオススメします。
私自身、攻略サイトを見ずにプレイした結果、トロコン達成は2周目になってしまいましたが、
『何が起こるか分からないワクワクドキドキの旅』を満喫できたので、良い選択をしたと今は満足しています。

リアルな旅の感動には到底かないませんが、気軽に安全に刺激的な旅ができる室内旅行も、なかなかよいものだと改めて感じました。私と同じように、旅行に行ってみたいけど、リアルな旅はなんだか億劫だという方はドグマ2で室内旅行に旅立ってみてはいかがでしょうか?

評価

室内旅行はゲームだけでなく本でも味わうことができます。
私の一番のオススメは『深夜特急』。
この本はドラゴンズドグマのようなファンタジー世界の旅ではなく、現実世界の紀行本です。
わずか数百円で自分が実際に旅をしているような気分になれます。
全6巻ですが、第1巻だけ読んでも十分面白いです。
人によって楽しさの基準は異なるので、誰が読んでも絶対面白いとは断言できませんが、
値段が700円ほどなので、もし、合わなかったとしてもダメージは少ないはず。
薄い文庫本なので気軽に読めます。
自宅でも電車の中でも、これさえ読めば、
もう旅の中!
第1巻だけ読んでも楽しいし、ハマった場合は続きが5冊もあるので長く楽しめます!


こちらは美しいイラストが満載の『未知なる冒険の書』。
名もなき冒険家が一生をかけて書きつづった旅の記録という設定で書かれた浪漫溢れる冒険指南書です。
基本的には子供向けの本ですが、大人も十分楽しめます。
この本を開けば、室内にいながら冒険気分が味わえます。
いざという時に役立つサバイバル術も多数掲載されております。
本のサイズは大学ノートと同じくらい(厚さは1.6cm)。

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